2014.3.18 都議会環境・建設委員会 河野ゆりえ都議質問



〇河野委員 私も、幾つか重なるテーマはありますけれども、準備した状況に従いまして順次質問させていただきます。
 初めに、九十九号議案で、東京都地球温暖化対策推進基金条例の廃止に関連して伺います。
 二〇〇七年度から、都条例によって地球温暖化対策基金が設けられて、また、カーボンマイナス東京十年のプロジェクト、緑の東京十年プロジェクトもスタートしました。五百億円の地球温暖化対策基金が今年度まで取り組まれてきたわけですけれども、事業のために基金が充当され始めたのは、二〇〇八年度、平成二十年以降です。
 東京都は、今年度で基金を廃止する理由として、所期の目標を達成したためとしています。カーボンマイナス東京十年プロジェクト、緑の東京十年プロジェクトに照らして、この六年間の基金事業について、今、どのような評価をされているでしょうか。

〇須藤環境政策担当部長 お話の基金は、地球温暖化対策を推進するために設置したものでございまして、その活用に当たりましては、新規性が高く積極的な施策展開の見込まれる事業などに集中的かつ重点的に投資を行っております。その結果、キャップ・アンド・トレード制度の円滑な運用に資する取り組みや区市町村への補助制度の創設など、新たな施策の定着、展開を図ってまいりました。
 これにより、都民、事業者を巻き込んだ多面的な施策が実施され、地球温暖化対策として効果的な取り組みが進んだものと認識をしております。

〇河野委員 この基金の充当実績を委員会資料で出していただきました。八ページです。
 この一覧を見ますと、基金事業は環境局を中心に進められてきたという印象は持ちます。いろいろ数えてみますと、例えば生活文化局がかかわったのが二事業、福祉保健局と港湾局も同じく二事業です。建設局や下水道局は一事業、教育庁と産業労働局が三事業となっていて、環境局は十八の事業にかかわったことが、この資料を見るとわかります。
 温暖化防止対策に環境局が主体的に取り組んでいくというのは当然だと思うんですけれども、カーボンマイナスと緑の十年プロジェクト、この二つの都の方針、都の視点で見れば、全庁を挙げての事業展開がもっと目に見える形でできなかったのかなという思いがあります。
 都としては、そういう全庁的な取り組みという点では、どのような努力がなされてきたのでしょうか。

〇須藤環境政策担当部長 この基金は、地球温暖化対策を推進するに当たりまして、全庁横断的な取り組みの一環として、積極的な施策展開が見込まれる事業に集中的かつ重点的な投資を行うものでありまして、今お話がありましたように、建設局や港湾局など関係八局が活用をしております。
 当基金を活用した事業以外にも、遮熱性舗装の推進や汚泥焼却における温室効果ガスの削減など、庁内の各局がさまざまな取り組みを行っております。
 このほかに、全庁的な取り組みといたしましては、都有施設の省エネルギー化や再生可能エネルギーの導入を図るなど、各局と連携を図りながら、地球温暖化対策に資する効果的な施策を庁内を挙げて取り組んできたところでございます。

〇河野委員 地球温暖化対策推進基金事業が始まりますときに、私たちも、効果ある対策が講じられることを求めて、基金事業に賛成してきました。
 基金事業は今年度で終了ということになるわけですけれども、この六年間の取り組みを通して、これからも都として継続、強化していく必要があると判断されている事業や施策について、どういう計画やお考えをお持ちか、これもこの機会に伺っておきます。

〇須藤環境政策担当部長 本基金の活用により、地球温暖化対策を推進する新たな施策などを定着、展開することができたと考えております。
 例えば、大規模事業所に対するキャップ・アンド・トレード制度の創設にあわせて中小規模事業所省エネ促進・クレジット創出プロジェクトを実施し、CO2削減量のクレジット化を図るなど、制度を円滑にスタートさせるための仕組みを整えましたけれども、こうした取り組みもあって、平成二十七年度から始まる第二計画期間に向けた制度の構築につながったものと考えております。
 また、区市町村補助制度は、家庭や中小規模事業所など、地域が主体となって省エネ対策などを進めることを目的としておりますけれども、多くの区市町村で活用されるなど、着実に取り組みが進んでおります。
 こうした成果を踏まえ、平成二十六年度から五十億円規模の基金を設置し、中長期的な取り組みを進めることといたしました。
 地球温暖化対策は重要な環境課題の一つと認識しており、基金によって根づかせた事業も含めて、効果的な取り組みを今後とも着実に展開してまいります。

〇河野委員 私は、基金事業が終了するというこの時点に当たって、もう一度要望をしておきたいと思います。
 新年度の新規事業として、環境局は、中小規模事業所における環境性能評価の普及促進として、一四年度、一五年度、二カ年間の事業として四十億、それから、熱電エネルギーマネジメント支援事業、これも中小企業支援ですが、五カ年で三十億円、予算化されております。
 先日、都政新報が報じましたが、これ、切り抜きのコピーなんですけれども、中小ビルが省電力化に苦戦、そして、設備改修費の負担重くという見出しで記事が載りました。東京都の調査によるという記事なんですが、中小規模のビルが省電力化で伸び悩んでいることが明らかになったということです。こうした東京都自身の調査なども生かして、多面的な施策展開が望まれると思います。
 温暖化対策推進基金条例をつくるときに、我が党は、環境局の予算そのものをふやして、CO2の排出削減や、緑を守りふやすなどの多様な施策の拡充を求めました。今日の時点でも、この点は重要と考えますので、要望をしておきます。
 次に、ヒートアイランドと温暖化防止について質問します。
 環境局はかねてより、東京都が直面している二つの温暖化、一つはヒートアイランド現象ですね、二つ目に温室効果ガス排出による温暖化、東京が直面するこの二つの問題に対策を講じなくてはならないと強調してきました。
 地球全体で温暖化問題は深刻です。異常気象が相次ぎ、都内でもゲリラ豪雨の被害が毎年のように発生しています。昨年十月、伊豆大島を襲った、二十四時間降水量八百ミリの豪雨災害では、甚大な被害が発生しました。
 都が出している豪雨対策基本方針によりますと、時間五十ミリを超える降雨は、一九八〇年からの十年間で二十回発生していますけれども、二〇〇〇年からの十年間では五十三回と、二倍以上に増加という数字が出されています。特に、雷雨性の豪雨は三倍近くになっています。今、熱中症の被害も深刻さを増しています。
 そこで、お尋ねをいたします。環境局は、このような暑くなっている東京、ヒートの状況の東京、この二つの温暖化について、どういう認識をお持ちになっているでしょうか。

〇谷上環境都市づくり担当部長 地球温暖化につきましては、いわゆるIPCCの評価報告書により、それを疑う余地はないものになっております。
 東京では、地球温暖化とヒートアイランド現象の進行により、過去百年間の間に平均気温が約三度上昇しています。
 このため、都はこれまでも、大規模事業所に対するキャップ・アンド・トレードや、新築建築物に対する建築物環境計画書制度など、さまざまな先進的な地球温暖化対策を実行してきています。
 また、ヒートアイランド対策につきましては、ヒートアイランド対策取組方針や、ヒートアイランド対策ガイドラインを策定するなど、行政及び民間事業者など幅広い主体による対策を推進してきています。

〇河野委員 東京のまちの構造がヒートアイランド現象の原因の一つであると、気候変動を研究している第一人者の方も指摘しています。都心部や湾岸部に超高層ビル群が並び建っている東京の姿が東京湾の涼しい海風を遮って、都内中心部に熱がこもってしまう状況がつくり出される、そうした研究成果も発表されてきました。
 また、超高層ビルは、大量のCO2の排出源になっているという問題もあります。新しく建設されている超高層ビルは、単位面積当たりは省エネ仕様になっていてCO2の発生抑制がされている、これはよくお聞きする話なんですが、とはいえ、延べ床面積は中小ビルに比べれば非常に大きいですから、大量のCO2は排出されます。
 超高層ビルの林立がヒートアイランド現象の一因をつくっているといわれている中で、東京は、今、CO2の排出も含めて、この二つの温暖化についてどういう見解を持っているのか。今、対策を講じられていることもお話しになったけど、改めて伺うのと、こうした分野の研究や調査を都が率先して行っていくことが今必要なんじゃないかと強く思うのですけれども、どうでしょうか。

〇谷上環境都市づくり担当部長 一点目の都市づくりの問題に関しましては、現在、新築の建築物に関しましては、建築物環境計画書制度、またエネルギー有効利用計画書制度などにより、環境への配慮を求めているところでございます。また、都市開発諸制度との連携を図りながら都市の省エネ化を進めております。
 これによりまして、先ほど、床面積が現状でも延びているという話がございましたが、建物のエネルギー消費原単位やCO2排出原単位は大幅に減少しております。その結果、総量でも、業務用部門につきましては低下傾向にございます。
 それから、研究部門の関係でございますけれど、都はこれまでも、ヒートアイランド対策及び地球温暖化に関する調査研究を行ってまいりました。例えば、今年度は、これらの最新の現状を観測、情報収集する調査を東京都環境科学研究所に委託して行っております。来年度も継続する予定でございます。
 今後とも、このような調査を適宜活用してヒートアイランド対策及び温暖化対策を進めてまいります。

〇河野委員 私たちも、このヒートアイランドと温暖化の問題については、さまざまな研究者の方、そういう専門家の方といわれる人の意見も伺ってきました。
 ある方の一つの試算なんですけども、新丸の内ビル一つで二万六千トンを超えるCO2が排出される。そして、この量は、千代田区と中央区を合わせた分の面積に植林をしてCO2を吸収させても、まだ足りないほどの排出量である、そういうこともおっしゃっておられました。
 冒頭にお聞きいたしました温暖化対策推進基金事業では、都が重点を置く対策として、クールタウン、クールスポット、こうしたことが強調されました。学校の芝生化などもその一つとして取り組まれたと思いますが、クールタウンと呼べるような東京にしていくためには、都市東京の開発問題に目を向けることが今必要なのではないでしょうか。
 持続可能な都市、環境負荷が少ない都市、そういう東京をつくっていくための大切さがずっといわれてきたことなんですけれども、大切なのは、都市としての成長を管理、抑制する、このことに取り組んでいくことではないでしょうか。
 こうしたことは、環境局が中心になって取り組むべき大事な仕事、責任だと考えるのですけれども、いかがお考えでしょうか。

〇谷上環境都市づくり担当部長 都は現在、二〇二〇年までにエネルギー消費量を二〇〇〇年比二〇%削減するという目標に基づき、省エネ、CO2削減対策を進めております。こうした取り組みの結果、二〇一一年度において、都内のエネルギー消費量は二〇〇〇年度比一五%削減となっております。
 先ほども答弁いたしましたが、都内の業務部門の床面積は延びておりますけれども、全体の業務部門のエネルギー消費量は低下傾向にございます。
 今後も、都市開発の機会を捉えまして、建築物の新築等の際に、エネルギー有効利用計画書制度や建築物環境計画書制度を活用し、また、都市開発諸制度等との連携も図りながら都市の低エネルギー化を進めてまいります。
 都市の活力の維持と環境への影響の緩和の両立は可能であると考えております。

〇河野委員 委員会資料でCO2の排出量の推移も出していただいております。今、さまざまな努力をされて、CO2の排出は削減傾向にあるというご答弁もありました。しかし、全体として大きな視点で見ると、やはり東京のCO2の排出、部門別に見ますと、家庭と業務が増加傾向、少し下がっている年度もありますけれども、やはり増加しているというのは認識しなくてはいけないんじゃないかと、私なんかはこの表を見て思います。
 削減が進んできている、これは努力の成果が上がっているということで評価するべきことなんですけれども、二〇二〇年までに二〇〇〇年比でCO2排出を二五%削減する、こういう目標を東京都はかねてから持っているわけですから、それに比べれば目標への道のりはまだ遠いというふうに感じます。
 私は増加傾向というふうに−−減ってはいるといっても、それほどの減少が見られない業務部門の発生抑制については、都市の成長管理について政策を持って東京都として取り組んでいくことが極めて重要であるということを改めて述べておくものであります。
 次の質問に移ります。
 舛添知事は、世界一の東京にすると東京都知事選挙で公約を掲げられました。環境問題でも世界一になっていく、これは都民多数が願っています。CO2排出を削減し、緑を守り拡大していくことなど、取り組むべき課題はたくさんあります。
 その一つとして、東京の環境、気候変動の状況について、東京都が責任を持って継続的に調査測定する、そして、そのデータを蓄積、分析して、まちづくりのあり方に生かすことなどが必要と考えるものです。
 かつて東京都は、都内百二十カ所余りでメトロスという測定の取り組みをされました。研究者と共同で行われました。メトロスの測定で、貴重なデータや分析がされたと私たちは記憶しています。気候変動は、継続して気温や大気の状況を測定し、データを集積していくのが基本といわれています。科学の基本でもあります。
 私は、環境局としてメトロスの復活に、ぜひこういう時期に努めていただきたいというふうに思うのですけれども、この点ではどんな見解をお持ちでしょうか。

〇谷上環境都市づくり担当部長 東京都が平成十四年度から十七年度まで予算化して実施した、都区部を中心に多数の測定地点を有する気象観測システム、いわゆるメトロスは、気温や風などの気象予想を高密度で連続的に観測したものであり、そのデータを活用して都内の詳細な気温分布の特徴を明らかにしたことで当初の目的を達成したため、終了いたしました。
 なお、昨年度、東京都環境科学研究所が行った調査において、大気汚染常時監視局や気象庁アメダス等、既存のシステムで入手可能な気象観測データを用いて都内の気温分布状況を解析し、過去に実施したメトロスによるデータと比較しましたところ、過去の結果と類似した高温域の分布が認められることが明らかになっております。
 したがいまして、特段の観測システムを設けることはなくても、都内のヒートアイランドの資料を把握することが可能であることから、メトロスの復活は必要ないと考えております。
 なお、先ほど河野委員から都内のエネルギー消費量の業務部門がふえているというご発言がございましたが、きょうお配りしました資料を見ていただければわかると思いますが、平成十九年度より低下傾向にあることを申し添えておきます。

〇河野委員 だから、私も低下傾向にあるということは一言申し上げたつもりでありますが、大きな立場で見れば、目に見える削減状況ではないということを申し上げたかったので、そのことはご認識をいただきたいと思います。
 今、メトロスはもう所期の目標を達成したということで部長の答弁がありましたけれども、私は、果たしてそうなのでしょうかと思うんですね。都市はやっぱり生き物だと思うんです。日々刻々、まちの様子は変わっています。
 私自身は、いろいろな方のお話を伺い、今、科学的にこの東京のまちの状況を分析していく上では、専門的研究者の協力もしっかりと得て、あらゆる角度からの継続した調査測定に努めていくことに東京都が行政として力を入れていただきたい、このことを強く思っているので、東京都も認識をしていただくように強く要望しておきたいと思います。
 続いて、官民連携ファンドについてお伺いをいたします。
 東京都は、二年前に、電力、エネルギー政策の一つとして、三十億円を投資して官民連携ファンドの事業を始めています。この事業のスタート時、三十億円の投資で二百億円の資金を調達し電力をつくり出すという計画でしたが、現時点での資金調達の状況、また、ファンドにより生み出される電力はどのように供給されていくのか、この点ご説明をいただきたいと思います。

〇松下都市エネルギー部長 都の官民連携インフラファンドにつきましては、既に発表しているとおりでございますが、電力安定供給への貢献あるいは再生可能エネルギー投資の早期実証を目的といたしまして、そうした趣旨に賛同いただいた投資家から資金を調達することによって、今現在、二つのファンドで約三百億円が集まっているところでございます。
 ファンドの投資先である発電所から生み出される電力につきましては、東京電力管内ではそのネットワークを通じて供給されまして、遠隔地についても全国融通などを通じて首都圏の電力安定供給に貢献するものでございます。

〇河野委員 官民連携ファンドはリスクが高い事業である、ハイリスクであるということは一般的にいわれております。
 都は、二年間やってきた三十億円の投資に対するこのリスク回避策は、先ほども若干ご説明はいただいたように思いますけれども、どのように進めてきたのか、改めて伺っておきます。

〇松下都市エネルギー部長 インフラファンドでございますが、一般的には、リスク、ハイリスクといういわれ方は余りしておりませんで、実際に事業を直営で実施いたしますと一〇〇%のリスクを負うことになります。しかしながら、ファンド事業であれば分散投資が可能になりますので、それからレバレッジが効くということで、事業として見れば、リスクはむしろ低いというふうに考えられております。
 ただ、委員お話しのように、投資であるとか運用であるという世界で見ますと、預金金利などに比べてミドルリスクをとっているということはいえると思います。一般的な株式投資よりもさらに、分散投資でありますので、むしろリスクは高くなくて中間ぐらいにあると考えております。済みません、長くなりました。
 都の官民連携インフラファンドは、電力安定供給等に資する事業者の具体的な発電事業に対して投融資を行いますので、このため、社会経済情勢等による一定程度の事業リスクとか経営リスクを負うことは間違いないものでございます。これまでも明らかにしてきましたように、そのリスクを極力小さくするようさまざまな工夫を施しておりまして、本事業を進めてまいりました。
 具体的には、ファンドの状況を継続的に監視するため、東京都専門委員である公認会計士の助言をいただくとともに、法律、会計、投資業務等の専門家により構成される東京都投資評価委員会の検証や確認を受けているものでございます。このように、ファンドの運営状況の監視については万全を期しているものでございます。

〇河野委員 私も、都議会の幾つかの委員会の、このファンドに関する議事録を見てみましたけれども、それぞれリスクが高いということを各会派の皆さんでおっしゃっている方もいるんですね。ですので、今の部長の答弁については、一〇〇%、ああ、そうですかというふうに、理解しましたというわけにはいきません。
 それで、運営状況の監視に万全を期していくとおっしゃったご答弁、これを十分に、しっかりとその見地に立って、これからもファンド事業について都の責任を果たしていただきたいということを申し添えておきます。
 官民連携ファンドの事業の状況について、一般都民は余り知る機会がないというのが現状じゃないかと思うんです。投資した状況について都民にわかりやすく公表するような努力についてはどんなことがされてきたのでしょうか。

〇松下都市エネルギー部長 都はこれまで、平成二十四年十月、二十五年二月、そして同年八月に、これまでの投資実績といたしまして、十件の具体的な投資先や、あるいは二十七万キロワットの電源確保に貢献していることにつきまして、記者発表やホームページなどで公表したところでございます。
 官民連携インフラファンドにつきましては、民間の金融手法であるファンド投資という手法を選択しておりますので、その運用は、行政の手続ではなく民間の投資判断となります。このため、全ての情報を公表することは、他の投資家もございますので非常に難しい面がありますが、このインフラファンドにつきましては、具体的な発電所の投資でありますから、他の投資家の了解を得た上で、投資先の箇所や規模等、できる限りの公表を行っているところでございます。

〇河野委員 東京都が三十億円投資してきて、これからも次のファンドが始まるわけなんですけども、やはり透明性を確保していくということは大事な課題だと思いますので、努力を求めておきます。
 次の新しいファンドのことについて伺います。
 東京都知事選挙で舛添知事は、再生可能エネルギーの比率を二〇%まで高めると公約されました。既に東京都は、二〇〇六年の東京都再生可能エネルギー戦略や、二〇〇八年の東京都環境基本計画で、二〇二〇年までに再生可能エネルギーの比率を二〇%にするという目標を掲げています。知事の公約実現と、東京都がこれまで示してきた目標がぴたっと一致したという点で注目されています。
 再生可能エネルギーの普及について、舛添知事は新しい官民連携ファンドをつくることを明らかにし、その投資に、新年度に十二億円を予算化するとしています。新しいファンドは、都内、東北地方ということで地域を指定し、生み出す電力は自然再生エネルギーによるものとされています。
 伺いたいことの第一は、都内、東北で新しいファンドが投資を行う場所はどうなるのか。第二に、ファンドは四十億円ぐらいの投資を募るということなんですけれども、このファンド運営に当たる事業者の可能性などについてはどのような見解というか、今、見通しをお持ちか伺っておきます。

〇松下都市エネルギー部長 まず、ファンド投資の適地ということになると思いますが、今回のファンドで投資対象としておりますのは東北電力管内と東京電力管内でございまして、さらに都内には特別な工夫をするということにしておりますが、基本的に再生可能エネルギーのポテンシャルが高い適地は多数ございます。
 また、投資をできるかという意味での場所につきましても、これまで官民連携インフラファンドの組成に当たりまして、東京都投資評価委員会及び東京都専門委員の設置であるとか、あるいは民間企業約三十者からヒアリングを行うなど、ファンド運営体制の強化とノウハウの確立に努めてまいりました。
 特に、官と民の連携による相乗効果やメリットについては官民で共有してきたところでございます。
 したがいまして、ファンド投資にはさまざまな条件がありまして、これまでの知見を生かして、その条件をクリアできるような再生可能エネルギーや金融のノウハウを持つ事業者を選定してまいります。したがいまして、ご懸念には及ばないものと考えております。

〇河野委員 この新ファンドについてもう一点伺っておきますが、投資は、お金を都が出すのは十二億円、全体で四十億円の規模ということです。これまでのファンドに比べて、先ほど三十億で三百億円ですか、ですから、それに比べると規模が少し小さいのかなという印象なんです。
 このファンドを立ち上げて、供給できる電力はどのくらい見込まれるものなのでしょうか。

〇松下都市エネルギー部長 この官民連携再生可能エネルギーファンドの事業は、これから再生可能エネルギーの普及拡大を図っていくためのあくまでも第一歩でございます。現時点では、ファンドの規模につきましては四十億円程度を見込んでおります。
 そこからもたらされる電力供給につきましては、これは投資対象について、太陽光とか風力、いろいろ種類がありまして、その種類を固定しているわけではございません。また、実際に何に投資するか、今後どの程度の資金が集まるか、四十億円というのは見込みでございますので、どの程度の資金が集まるかわかりませんので、具体的な電力供給の見通しは今後変わってくると考えてございます。

〇河野委員 お話を聞いていて、十二億円で始まる新しいファンドは、まさにこれからスタートで、詳細なことは、順次、はっきりするたびに都民に明らかにされていくのかなと。まだちょっと、何というんですかね、見通しという点では、私たちにも示していただけるものがないところからのスタートなのかなという印象を受けています。
 私たちは再生可能エネルギーが大きく普及拡大するということを願っているものですから、インフラファンド、官民連携ファンドのいろんなリスクの問題などはありますけれども、これが一定の再生可能エネルギーの普及拡大に貢献できるものになるように東京都も努力していただきたい、そのことを申し述べておきます。
 次の質問です。
 現在、東京都の自然再生エネルギーの割合は、昨年十一月の事務事業質疑で答えていただいていますが、あのときは三・一%とおっしゃっていました。先ほどのご答弁だと六%という数字で、二倍ぐらいにちょっと上がっちゃっているので、ああ、そうなのかという感じだったのですけれども、いずれにしても一桁台ですよね。目標の二〇%まで比率を高めていくのは、まさに容易なことではないと思います。
 東京都がこれまで明らかにしてきた取り組み方針は、まず消費エネルギーの量を減らして、その上に立って再生可能エネルギーの比率を二〇%にすると。だから、総体を減らして、減らしたものの二〇%という考え方かなというふうに私は受けとめているんですが、東京の消費電力量は、環境局が出されております事業概要で、猛暑の年で五千五百万キロワット、平年で五千三百万キロワットが東京の消費電力量となっています。
 このうち、環境局がおっしゃっている分母を減らす、省エネで総体を減らす、その点では、どこまでこの分母自体を小さくしていける見通しを持っておられるのでしょうか。

〇山本都市地球環境部長 都は、二〇二〇年までにエネルギー消費量を二〇〇〇年比二〇%削減するという省エネ目標に基づき、産業、業務、家庭など部門ごとの特性に合わせた対策を推進し、目標の達成に向けて着実に取り組んでまいります。
 なお、業務部門につきましては、床面積は増加傾向にございますが、これまでの省エネ対策の取り組み成果もございまして、二〇〇七年度以降、エネルギー消費量は減少傾向に転じてきております。二〇一一年度のエネルギー消費量は、二〇〇〇年度比で一五%の削減というふうになっております。

〇河野委員 もう一点伺っておきます。
 二〇%の比率を目標としている再生可能エネルギーの利用について、太陽光や風力や波力など、それぞれ種類ごとに目標を持って取り組んで、それを積み上げていく、二〇%にしていくということが必要なんじゃないかと私は算数の考え方で思うのですけれども、環境局はどういう方法でこの二〇%を達成させていくのか。
 いろんな種類の再生可能エネルギーがあるわけですけれども、どのような形で二〇%の比率へ達成させていくのか、そのこともお示しください。

〇石川都市エネルギー技術担当部長 先ほども答弁いたしましたが、再生可能エネルギーにつきましては、固定価格買い取り制度の活用によりまして、都内だけでなく、都外も含め普及拡大を進めることが必要であると考えております。
 こうした全国的な普及拡大の取り組みが都内の利用割合の向上にもつながるものでありますので、都が単純にエネルギーの種別ごとに目標を設定すべきものではないと考えております。
 再生可能エネルギーの利用拡大には、あらゆる手だてを講じていく必要がありまして、そのため、都は、来年度、海外の先進事例等に関する調査も活用し、学識経験者、民間事業者、研究機関等、幅広いメンバーによる助言もいただきながら具体策を取りまとめ、取り組みを強化してまいります。

〇河野委員 意見を述べておきますけれども、二〇二〇年までに再生可能エネルギーの比率を二〇%にすると目標を掲げたのが八年前の二〇〇六年。二〇二〇年までに残されているのは六年です。全庁を挙げての取り組みがなければ、舛添知事の公約、加えて、都が長年都民に約束してきた目標には到達はしません。
 二〇〇七年のカーボンマイナス東京十年プロジェクトには、はっきりと世界一の再生可能エネルギー利用都市の実現という言葉が書かれています。そして、その実現に向けて、東京都内に百万キロワットの太陽エネルギーを導入し、加えてバイオマス燃料の普及というようなことも記述されているわけです。
 三年前の福島第一原発の過酷事故以後、原発依存から脱却して再生可能エネルギーの普及拡大を求める世論は強まっています。二〇二〇年は、再生可能エネルギーやCO2の排出削減で、都が掲げた目標を達成する大事な節目の年になります。確実に都が掲げ知事が公約した目標が達成できるように、東京都の努力を求めておきたいと思います。
 最後に、条例改正について申し上げます。
 第九十七号議案、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行条例の一部を改正する条例についての意見です。
 消費税及び地方消費税の引き上げに伴い、狩猟免許の更新の申請に対する審査手数料を二千八百円から二千九百円に引き上げるとの条例改正の中身になっています。
 安倍政権のもとで、この四月一日から消費税の税率が八%に引き上げられる予定になっています。八%への税率引き上げは、消費税を価格に転嫁できない中小零細業者や生活者に痛みを押しつけるものとして反対の声が強くあります。
 法律上、増税分は、自治体が徴収する使用料や手数料などに転嫁することが決められています。しかし、三月七日付の都政新報が報じたように、都内の二十三区では、四月から転嫁すると決めているのはたった一区だけで、多数の区は決めていないのです。都内の狩猟免許保有件数は約五千とのことですが、都民生活の実態が依然として明るい兆しが見えていない中で、負担増を招くこの条例改正には反対、この意見を表明させていただきます。
 以上で質問を終わります。