石川啄木と百合の花

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碓田のぼる先生の著書「石川啄木 光と影」を読んでいます。元都議会議員の木村陽二さんからいただいた本です。石川啄木は百合の花が好きだったと知りました。碓田先生が、引用している啄木の日記の一部を紹介します。明治41年6月11日・九時頃、金田一君が其衣服を典じて十二金を拵えて貸してくれた!、6月13日・午前、為替を受け取り、湯に入り、髪をかり、原稿用紙と百合の花と足袋と櫛と香油と郵便切手と買って来た、6月23日・十時に起きて、小雨を犯して紫陽花と白い鉄砲百合を三十銭だけ買って来た。(略)花を新しくした心地はよい。(略)百合の花の香の仄かに籠った室に寝る心安さ!……啄木はこの夜、徹夜して五十五首、翌24日には「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」など五十首を詠んだのだそうです。極貧と病の日々の中、百合の花を飾った石川啄木とは、どんな青年だったのでしょうか。わが家に咲いた黄色の百合を見つめながら、思いを巡らせています。

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