都議会都市整備委員会での河野ゆりえ都議会議員の質問

2008年2月19日

河野委員
 私は豊島区東池袋四、五丁目の地区計画と東京都景観計画変更の問題について質問をいたします。
 最初に、豊島区東池袋四丁目、五丁目の地区計画について伺います。
 まず、都市計画道路補助一七五号線沿いの、造幣局南地区というんですか、この茶色の表紙の事前説明資料で一四ページなんですが、ここに一七五号線に沿って〔4〕地区というのが書かれています。この地区のことについて伺いたいんですが、建ぺい率、容積率ともに緩和されて、高度も、三種高度から高度制限なしになる案となっています。
 この地区計画の区域は線引きが非常に複雑になっていて、私もなかなか理解できなかったんですが、資料をよく見ますと、この〔4〕地区の南隣というのでしょうか、南西隣は、この地区計画区域に入っていないわけですね。一七五号線の向かいの東池袋四丁目再開発地区のB地区になっています。
 今回のこの地区計画の地域、〔4〕地区と再開発B地区について、今回行われます用途地域変更と地区計画案について今後どのようにまちづくりを進めていくのか、この地域を一つのものとみなして、どのようなまちづくり上の役割を位置づけているのか、ご説明をいただきたいと思います。


野本都市づくり政策部長
 当地域は、木造住宅が密集していることに加えまして、狭隘道路や行きどまりの道路が多いなど、住環境や防災面に課題のある地域でございます。都の防災都市づくり推進計画では、そういう意味から重点整備地域に位置づけられております。
 今回、幹線道路の整備に合わせまして沿道部での共同化や建てかえを促進するため、地区計画を策定するとともに、用途地域も変更するものでございます。
 補助一七五号線沿道地区では、幹線道路の整備に合わせて容積率を変更し、準防火地域を防火地域へ変更することで一定の高度利用を図り、住宅と商業・業務機能が調和した利便性の高い街並みの形成と延焼遮断機能の向上を図ることを目的としております。
 南西側の区域でございますけれども、再開発等促進区を定める地区計画に基づきまして再開発事業による広場が整備されていることから、今回の区域から除いたものでございます。

河野委員
 延焼遮断的な機能も持った緑の広場ということもあるのかなと思いながらご答弁を聞いていました。豊島区の区計審でもこの地区計画の問題が審議されておりまして、私も議事録を読んでみました。豊島区は、この〔4〕地区の北側というんでしょうか、そこにあります造幣局の用地、この敷地が、今まちづくりの動きが出てきているということがありましてということで、途中省略しますけれども、豊島区の説明では、将来的に造幣局のまちづくりと一体に、ここも、〔4〕地区のことですが、ここも高度利用を図っていきたいということを説明として行っています。
 造幣局のそばには、超高層のサンシャインビル、また、一七五号線沿いの再開発地区には既に百メートルを超える超高層ビルが建設されている上に、もう一棟の超高層ビルも建設中ということで、高層建築物が次々にふえてきているという地域になっています。〔4〕地区の高度制限を外したのは、その高度化の流れの中での緩和の一つではないかともいわれておりますが、伺いたいのは、造幣局の東京支局敷地について、開発計画はあるのでしょうか。
 都は補助八一号線整備の施行者でもあり、豊島区と一緒に東池袋周辺のまちづくりを計画しているわけですけれども、敷地面積三万平方メートルという土地を持つ造幣局東京支局の土地が今後どうなるのか、都が現在掌握している開発計画の動きや、また、都の構想などがあったらお示しをいただきたいと思います。

座間民間開発担当部長
 事業費といたしまして八十六億円のうち、補助金と、保留地処分金が補助金のほかにございます。金額は約十億円でございます。

河野委員
 私がお聞きしているところによりますと、事業費は約八十六億三千万、そして保留地処分金十一億ということで、あとは国と都から補助金という形で入ってくるというふうに承っておりますが、それで間違いなければ後でご答弁いただきたいと思いますが、そうであれば、この区画整理事業については、保留地処分金のほかは大半が国や都のお金で実施されるということになります。
 次の質問ですが、現在示されている新タワービル建設計画は、延べ床面積が二十三万平方メートル、三十一階建て、一番高い棟が百六十メートルの高さ、一階から三階は商業床になると聞いています。タワーそのものの高さは六百十メートルということで、相当高い構造物になります。
 新タワーを誘致する地元の墨田区は、このタワー構想について三つのメリットを挙げています。一つは都市防災上の安全機能の向上、二つ目は集客効果と地域活性化、経済への波及効果、そして三つ目が観光と産業の融合、ものづくりのまち墨田の可能性を求めていくというものですが、私は、この点について東京都の見解を幾つかお伺いしておきたいと思います。
 第一、防災の問題です。このビルとタワーの建設で、防災機能はどのように果たしていくのでしょうか。そしてまた、墨田区はご承知のとおり東部低地帯に位置しております。地盤は非常に軟弱だといわれておりますが、その軟弱地盤のところに、六百十メートルもの高さの構造物が一緒になった大きな商業ビルをつくるわけですから、耐震性については十分な検証がされていることが必要だと思います。とりわけ六百十メートルもの高さのタワー、これは今、長周期地震波、この問題が大きく注目されている中で、この長周期の地震波との関係では、本当にきっちりと耐えられるものかどうか、そういう懸念も出されております。
 この防災問題で、二点についてご答弁をお願いします。

野本都市づくり政策部長
 造幣局なんですけれども、現在、隣接する区立の朋有小学校それから総合体育場とともに、都の震災対策条例に基づく避難場所に指定されております。
 区の都市計画マスタープランによりますと、避難場所に指定されている造幣局周辺において防災緑地空間を生み出すため、造幣局の移転、既存施設の集約化を働きかけていくとしております。

河野委員
 造幣局自身が独法化になって、これから組織についてもいろいろ変更が出てくる中で、この東京支局ですか、ここがどんなふうになっていくのかというのは、まだ不明な部分もあると思うんですが、今、部長のご答弁ですと、全体としては防災的機能を高めるというようなまちづくりの方針も持っておられるようなので、その点はぜひ堅持してまちづくりに臨んでいただきたいというふうに思います。
 それで、三つ目の質問なんですが、同じ説明資料の一四ページで見てみますと、補助八一号線沿いの〔1〕と〔2〕地区は、今伺いました〔4〕地区と同じように、高度制限なしの変更案となっています。豊島区は地区計画で建物の高さ制限を二十五メートルにするといっていますけれども、同時に、総合設計制度などを使って建物の共同化を進めるとしていますから、その場合は高さの制限を超えて建築ができることになります。
 豊島区は、おととしの九月、十月にかけて地区内の住民に意向調査を行っていて、その回答を見てみました。地区計画地区内の住民の回答は、建物の高さについては一階から三階または四階から六階程度のものが望ましい、というふうに答えた方が七割を超えています。また、共同建てかえについては、今のところ意向がないと答えた方は六四%になっています。
 住民の望んでいる街並み形成のイメージと、共同化・高層化を進めたいという区そして都の構想に開きがあるという感想を持つんですけれども、これはどうなのでしょうか。この点、ご説明いただきたいと思います。

野本都市づくり政策部長
 アンケート等によりますと反対が多いというようなふうに聞こえるわけでございますけれども、何回か説明会、アンケート等を実施しておりますけれども、例えば、ここにあります十七年八月の調査によりましても、おおむね共感できるというものが六二%、修正してほしい部分があるというのが一四%、無回答が二四%ということで、おおむね共感できると考えている人が多いと考えております。

河野委員
 部長のご認識と私たちが受けとめているのと、ちょっとずれているかなとは思います。
 豊島区議会には補助八一号線沿いの住民から陳情が出されています。東池袋四、五丁目地区地区計画用途地域等の原案変更を求める陳情です。地区計画案などについて住民に対し必要かつ十分な説明を全戸に行う、このことを求めています。都は区とともに昨年三月に、二回にわたって地元説明会も開催しています。今回議案として示されている地区計画や用途地域の変更について、なぜこの案で事業化するのか、同時に、事業の仕組みなど基本的なことについて関係住民の十分な理解、納得が得られていない、このようなことが陳情文から伝わってまいります。
 関係住民の理解を深めて合意に基づいてまちづくりを進める、その努力が必要だと判断するものですが、先ほどのご答弁と重ね合わせて、こういう実情も踏まえた上でのご答弁をお願いしたいと思います。

野本都市づくり政策部長
 当地区については、平成九年に防災都市づくり推進計画の重点地区に指定されて以来、地域の防災性向上に向けた基盤整備あるいは建物不燃化について、住民の話し合いを引き続き進めてきているわけでございます。
 こうした中で平成十六年には、道路整備と一体的に進める沿道まちづくり、いわゆる沿道一体整備事業を導入することとしまして、地元では都と区、住民、専門家などによる沿道まちづくり協議会において、建物の高さあるいは壁面の後退などについて検討したものでございます。
 現在、沿道の五地区において街区懇談会を設置しまして、権利者の意見を取り入れながら、都あるいは区など協働で、建物の共同化や不燃化に取り組んでおります。
 今回の都市計画案件につきましては、これらの経緯を踏まえまして、平成十八年九月に地区内権利者へアンケートを行ったほか、平成十九年三月には地区計画や用途地域の素案説明会、十一月には都市計画法十六条に基づく説明会など、長期間にわたりさまざまな場面において、十分に意見の集約に努めていると考えております。
 今後とも、都と区が連携して本地域のまちづくりを推進してまいります。

河野委員
 これから、三月に豊島区の区計審を経て五月の都計審に議案が出るスケジュールと聞いています。先ほど紹介しました区議会の陳情書には、拙速な決定は望ましくないと書かれてあります。私たちが調べた範囲でも、ほかの住民の方からも同じような意見が聞かれております。
 平成十六年に都と区が行った補助八一号線沿いの住民意向調査では、今後もこの地区に住み続けたい、できれば住み続けたいと答えた人は、合わせて八三・五%もいます。地域に愛着を持っているこうした住民の願いにこたえるためにも、都は区と協力して、住民との合意形成に向けて丁寧に対応される、拙速な事業の進め方は行わない、手続の進め方は行わない、そのことを強く求めておきたいと思います。
 次に、東京都景観計画の変更についてお尋ねをいたします。
 小笠原の二見港周辺の景観形成に実効ある取り組みが必要と考え、特に色彩基準に関連してお伺いをいたします。
 資料に、地区指定された二見港周辺の写真が載っています。港から見た写真を見ますと、ブルーの屋根が幾つか写っておりますが、この施設、この色は今回の色彩基準について合致しないんじゃないかと思うんですが、この施設について説明をお願いしたいと思います。

安井都市景観担当部長
 資料の写真に見える、ややブルーの彩度が高い色の屋根でございますけれども、都の福祉施設と教育施設の建物でございます。

河野委員
 都の福祉施設と教育施設ということでよろしいんですか。両方とも都でよろしいんですか。

安井都市景観担当部長
 大変失礼しました。答弁を訂正いたします。下の方が村の施設で、上の方が都の施設でございます。

河野委員
 いずれにしても、両方とも、村と都で公共の施設なわけですよね。特別地区に指定した場合に、色彩基準など、まず公共施設から範を示して、計画に即したものにしていかなくてはならないというふうに私は考えるんですけれども、この景観計画、特別地区指定に合わせた色彩基準に合ったものにしていくためには、取り組みはどんな段取りで行っていくのでしょうか。

安井都市景観担当部長
 都の施設につきましては、既に庁内で、公共事業、公共施設についての連絡調整会議を持ってございまして、現時点から、更新の機会を迎えたものについてはなるべく基準に合わせるというような取り組みをやっているところでございます。
 また、村あるいは村民の方々につきましては、今回の計画案をこれからパブリックコメントを行いまして、さらに、できれば地元での説明会などを開催いたしまして、できるだけ今回の内容がよく理解されて浸透していくように努めていきたいと考えております。

河野委員
 村の施設もブルーの屋根であるわけなんですけれども、こうした屋根の塗りかえ、壁面の塗りかえなどは、当然工事費用がかかります。小笠原村の場合には、運賃とか宿泊費などがかさむことから、こうした工事費用は都内よりも約三倍近く多額になると聞いています。福祉センターなどの工事は村の費用負担になるわけですし、個人の住宅などを修復していくには個人の負担となります。
 こうした費用の負担が少しでも軽くなるように東京都としても支援策を講じてほしいと、こうした要望も出されておりますけれども、都が特別地区に指定するに当たって、景観計画に沿った方向でまちが形成されていく、そのための支援策、検討がされているでしょうか。

安井都市景観担当部長
 村の施設ということでまずお答えいたしますけれども、外壁の色彩変更など基準への適応というものは、計画の施行と同時に義務づけられるものではございません。それぞれの施設が更新時期を迎える、そういったときをとらえて基準に合わせていただくということでございますので、村に対して、都としては特段の助成などは考えてございません。

河野委員
 落ち着いたまちの状況、これをつくり上げていくという上で、今回色彩基準が提案されているんだと思います。今後は、建築物の高さや規模、配置、色彩、屋根の形状などが東京都景観計画に定めたものにすることが求められる−−ご答弁では、一定の時間がかかるようなことも考えられますけれども、それにしても、私は都の支援策が大事になっていると思います。この問題では、ぜひ検討を進めていただくように要望しておきます。
 もう一点、意見として申し上げておきます。建築確認申請の問題です。
 小笠原村は建築物の確認申請を東京都に提出しております。距離的にも遠いということからこの改善も求められています。特別地区の指定で、色彩基準を初め規制がかかりますから、専門の職員が小笠原支庁などにいてくれると助かるという声も聞かれます。景観計画で特別地区指定になるわけですから、村民全体が協力しやすい体制が求められていると思います。職員の配置問題を初め、特別地区指定にふさわしい都の体制づくりと支援策をぜひとも求めておきたい、このことを申し上げて私の質問を終わります。



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