都議会環境・建設委員会での河野ゆりえ都議会議員の予算関係議案に対する意見開陳

2007年3月2日

〇河野委員 日本共産党都議会議員団を代表して、平成十九年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 二〇〇七年度の都税収入は、過去最高の五兆三千億円が見込まれています。二〇〇六年度の税収と比べても実質五千億円の増収です。東京都は、これまで、都市再生路線のもとで、超高層ビルや大型幹線道路建設などに巨額の予算を投入する一方、都民生活に関する施策の切り捨て、予算の削減を進めてきました。今後さらに、二〇一六年に東京にオリンピックを招致するとして、中央環状品川線を昨年十一月に着工し、加えてこれまで四十年以上計画が凍結になっていた外かく環状道路建設の促進を打ち出し、住民や関係自治体の意見に耳を傾けないやり方で大規模開発を推進しようとしています。
 二〇〇七年度の建設局予算では、骨格、地域幹線道路に千百八十七億円が計上され、中央環状品川線百二十五億を合わせると千三百十二億円で、予算総額の二八・七%を占めており、大型幹線道路建設に優先的に予算が配分されています。
 その一方、都市公園整備費や中小河川整備費、路面補修費など生活関連の施策には目立った対策が講じられていません。環境局でも、東京が直面しているヒートアイランドなど二つの温暖化対策は十分とは評価できず、保全緑地の公有化予算は十年前に比べて三割台まで落ち込んでいます。大型公共事業優先、生活と環境保全は後回しの都政の姿が浮き彫りです。
 今、世界では、都市の成長を管理して、温暖化を防ぎ、持続可能な地域社会実現に向けての流れが強まっているもとで、石原都政のあり方は環境や暮らしを尊重する姿勢とはいえません。首都東京の責務は、都民の健康と安全を守り、緑や水などの自然環境を大切にし、住む人も訪れる人も心安らぐまちづくりを進めることです。そのための施策の充実を願い、以下、項目別に申し上げます。
 初めに、環境局です。
 一、都における業務系など各分野のCO2排出量の削減と発生抑制基準の目標と対策を早急に策定すること。CO2排出基準の義務づけを大規模事業者に行うとともに、中小事業者への助成措置などの対策を講じること。
 一、石油燃料にかわるバイオマスエネルギー、植物性廃油の燃料化技術の開発などを進めること。また、太陽光、風力、潮力など自然エネルギーや再生可能エネルギーの利用促進計画を策定し、強力に進めること。
 一、各分野における排熱量を測定し、発生抑制基準の目標と対策を策定すること。
 一、ヒートアイランド現象調査のために環境科学研究所と首都大学東京が共同で取り組んできたメトロス測定を復活させること。
 一、地表熱吸収に効果がある芝生化の促進や屋上、壁面緑化の義務化など強制力のある手法を導入すること。
 一、都心における公園と緑、河川、また、暗渠の河川化など、水面の拡大、風の道確保などクールスポットの復活と拡充を急ぐこと。
 一、市街地での緑地保全地域、里山保全地域の拡充に努め、公有化を促進すること。また、区市町村の保全緑地公有化事業を制度化し、充実すること。
 一、森林再生や市街地における緑の保全と確保、地下水の保全に努めること。
 一、光化学スモッグは、発生時の自動車の乗り入れ規制など、緊急対策を実施し、発生を防ぐための対策を早急に確立すること。
 一、東京大気汚染公害裁判の東京高裁解決勧告を真摯に受けとめ、大気汚染防止対策を抜本的に講じること。
 一、自動車交通総量の規制目標を設定し、自動車交通総量抑制、削減のためにTDMやモーダルシフトなど総合対策を講じること。
 一、NOx・PM法に対応し、中小業者の車の買いかえ助成実施や融資制度を、さらに利用しやすいように、長期、低利の制度に改善すること。
 一、低公害車の開発普及を都が率先して取り組むとともに、低公害車への買いかえを促進すること。
 一、一般環境大気測定局、自動車排出ガス測定局を増設すること。
 一、環境アセスメント制度を複数の開発計画や人的影響などを含めた総合アセスメント制度として見直すこと。
 一、環境アセスメントは都市再生関連の事業の特別扱いをやめ、特定地域における超高層建築物の対象を、高さ百メートル以上、面積十ヘクタールに戻すこと。また、計画段階アセスの対象規模を十ヘクタール以上とすること。
 一、環境アセスの対象規模については条例化するとともに、事業段階アセスの手続は旧条例に準ずること。
 一、ダイオキシン、環境ホルモンなど有害物質対策を強化すること。
 一、土壌汚染を抜本的に強化すること。特に、豊洲地区の土壌汚染については都として安全対策に責任を持つこと。
 一、水質汚濁防止対策を進めること。
 一、騒音、振動対策を強化すること。
 一、ディーゼル車排出ガス影響調査や花粉情報、植林のあり方の検討など、抜本的な花粉対策を講じること。
 一、希少動植物を保護し、生態系の生息環境を保全すること。
 一、環境科学研究所は東京都直営を堅持し、財団法人環境整備公社に移管しないこと。また、体制を強化し、研究者の育成を図ること。
 一、循環型社会の形成に向け、製造段階での廃棄物の発生を抑制し、企業責任を明確にした廃棄物減量対策を促進すること。
 一、環境管理計画、ISO一四〇〇一シリーズ認証取得の徹底を図り、中小企業への支援を行うこと。
 一、産業廃棄物は企業責任で処理処分の徹底を図ること。
 一、一定規模以上の開発計画については条例で定められた処理施設確保の事前協議制度をさらに強化すること。
 一、家電リサイクル、中小業者のリサイクル再資源化を支援すること。
 一、非飛散性アスベスト廃棄物の保管場所を都が責任を持って確保し、処理処分に当たっての支援を実施すること。
 一、感染性廃棄物の処理処分については、安全確保のためにさらなる努力をすること。
 一、プラスチック廃棄物を燃やすサーマルリサイクルは、環境や健康への影響が検証されないままでは行わないこと。
 次に、建設局です。
 一、オリンピック開催を理由にした三環状道路の建設促進計画は、環境破壊をもたらし、巨額の財政投入を必要とするものであり、都民参加で抜本的に見直すこと。特に中央環状品川線建設は関係住民の意見を十分に聞くこと。
 一、環状二号線、第二期臨海道路など、臨海副都心のためのアクセス道路や広域幹線道路建設は凍結し、抜本的に再検討すること。
 一、国直轄事業負担金の廃止を国に強く求めること。
 一、人口減少社会を迎えるもとで、道路、橋梁、公共施設などのインフラ整備は、維持更新を中心にして、需要を見据えたものに見直すこと。
 一、国の史跡に指定された玉川上水の貴重な自然を保全するために、放射五号線の道路建設計画は中止すること。
 一、新しく開通した環状八号線、練馬区北町、板橋区若木間の騒音、環境対策は万全を尽くすこと。
 一、住環境悪化の不安で住民が反対している調布保谷線、府中所沢線などの道路建設は、計画を含めて十分に住民と話し合い、建設を強行しないこと。
 一、多摩地域などの生活関連道路の整備、特に歩道整備やバリアフリー化、自転車専用道など、環境に優しく、安全に配慮した道路の普及を推進すること。
 一、交差点すいすいプラン第二次計画など、交通渋滞解消対策に努めること。
 一、道路補修サイクルを抜本的に引き上げること。
 一、都市計画公園の整備目標を大幅に引き上げ、整備拡充については、民間活用でなく、公的責任で積極的に行うこと。
 一、公有地や工場跡地、未利用地などを活用し、緑を保全し回復させる公園づくりなどを促進すること。
 一、都市河川、内部河川の治水対策を推進すること。
 一、水害の危険地域について、河川ごとにハザードマップをつくること。また、水害の原因を分析し、即応対策とともに、抜本的な解決策を立てること。
 一、低価格入札制度のもとで東京都が発注する工事の品質や安全性が損なわれたり、下請業者や労働者にしわ寄せがされないように抜本的な対策を講じること。
 以上です。

 

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